これまで、作ったもの、終わった仕事、終わった遊び には全く興味がなかったので、やり捨てみたいな感じで流していましたが、昨年大きな病気をして、漠然と、自分の人生はまだまだ折り返し点と思っていたのがそうでもない・・・という現実にぶち当たり、将来幼い息子たちが父親のことを知りたいと思った時のために、過去の記録もこのあたりで繋いでおこうかなという気持ちになりました。
![beasts[1]](http://blog-imgs-80.fc2.com/v/a/g/vagabondworks/20150720224158920.jpg)
<Beastシリーズ (左から Beast3a, Beast2, Beast, Beast3b)>
1998年頃~2003年ごろまで、AAF(Autonomous Agent Farm)というホームページ(当時はBlogなどない)をやっていました。
それ以前も、学生のころからロボットを作っていましたが、社会人になって一度は卒業したつもりでした。
残念ながら、2003年ごろに全てのデーターの入ったHDDを破損してしまったため、ほとんどすべてのデータは手元に残っていない状態です。
当時(1998年)私は、ソニーでAIBOの前身になる OPEN-R 試作機の開発で姿勢制御系、歩行制御系の開発を担当していました。ロボットを、ソフトウェアもハードウェアコンポーネントも、全てを部品化し、ユーザーが自分の目的に応じてコンフィギュレーションするというOPEN-Eの構想は、それまで漠然と私が考えていた ロボット をもっと現実に普及させるのに必要な”魔法の道具”のイメージに完全に一致しました。今思えば狂気といえるほど仕事に没頭していました。しかし、AIBOの製品化段階になって、OPEN-RはOPENにならない方向性になっていき、ロボティクスを支える人材を掘り起こすために、何かしなければ・・・という思いもあり、実際に個人レベルである程度完成度の高いロボットを作れることをWEBで示せば、興味を持ってこちらの世界に入ってくれる人が一人でも二人でも現れてくれるんじゃないか?という期待を込めて、Beastシリーズの開発と公開を始めたのがAAFのはじまりです。
Beastシリーズの情報をきっかけにして、ラジコンサーボで多軸のロボットを作る個人が現れ始め、それはロボワンへと発展していくわけですが、私個人は2足にそれほど興味がなかったこと(作ってみてよくわかりましたw)と、仕事とレーシングカートでロボット作る余裕が時間的にも財布的にも無くなって、フェードアウトとなりました。
あれからだいぶ時間が経ちましたが、「Beastを見てました!」というひとが、実際にロボティクスの世界で仕事をしている話を聞くと、本当に命を削ってAAFをやっていてよかったなと思います。
LCXシリーズは、息子の2歳のときの「ロボット乗りたい!」という一言がきっかけで作りはじめたわけですが、LCXシリーズやこれから作っていくモノが、この先同じようにこの道に人を呼び込むきっかけになればいいなと思っています。

Beast3b

The Absolute
- 2015/07/20(月) 23:20:14|
- AAF 回顧録
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